By | 2018年6月30日

おりばーです。
さて、タイトルのとおり今月奨学金432万円を4年半で全額返済できたので、全額返済まで何をやってきたのかをまとめます。
20代でやりたいことを1つ達成できて、めちゃくちゃホッとしてます。。

最近、ネットニュースなどで奨学金破産や水商売で返済するような記事を見ることが増えてきたので、これから奨学金を借りようとしている学生や奨学金を借りている学生、また将来の自分への自戒のために「奨学金を借りること」、「奨学金を返すこと」とはどのようなものかまとめました。

 

自己紹介

私は、大学時代に日本学生支援機構の第二種奨学金を3年間、月12万円貸与を受けていました。
貸与額の合計は432万円。利息は固定金利で約1%なので、据置期間金利など諸々含めて総額4,828,057円を20年かけて支払う契約をしていました。

改めて思いますが、奨学金は民法が定める金銭消費貸借契約、つまり、リボ払いやローン契約と同じ借金です。踏み倒せば、踏み倒した期間だけの金利を含めて払わないといけませんし、自己破産したとしても完全に弁済が免れるわけではなく損害賠償請求権は消滅しないので、損害賠償請求でさらに自分を苦しめることになります。

参考までに私の条件などをざっくり書くと、

  • 年収:約400万〜
  • 手取り:約30万円〜(年俸制、プラズ残業代)
  • 世帯:独身
  • その他:都内で一人暮らし家賃10万を2年、実家を2年。

です。収入面については同世代より恵まれていると思います。
改めて振り返ると一人暮らしをしたり一眼レフを買ったりと無駄遣いが非常に多いですね。。

さて、私が奨学金完済までに、どのように奨学金と付き合ってきたか、また個人的におすすめする3つのことをまとめました。参考になるかわかりませんが寄稿していきます。



 

私がおすすめする3つのこと

私は、奨学金とうまく付き合っていくために必要なことが3つあると思います。

  1. 「若いこと」を最大限に利用する
  2. なるべく「働き初め」に繰り上げ返済する
  3. お金の知識をたくわえる

1. と 2. は返済時、3.は学生時からできることでしょう。
少々、説明文ぽくなっているので、時間がない人は「まとめ」まで飛ばしちゃってください

「若いこと」を最大限に利用する

「『若い』ことを最大限に利用する」、言葉の聞こえが良くないですが人生で二度と来ないライフイベントです。仕事、結婚や旅行など色々やりたいことは尽きない年頃ですが、この機を逃すと非常にもったいないです。
少し長期的な目線で、社会人1年目と社会人5年目の大きなライフイベントと属性を箇条書きしました。

社会人1年目(22歳〜26歳ごろ)は、おそらく次の属性が当てはまると思います。

  • 新入社員や若手社員は「おごってもらう」ことが多い
  • 家庭を持っていない
  • 生活水準がそこまで高くない
  • 多少の無理も耐えられる

一方で社会人5年目(26歳〜31歳ごろ)になると、おそらく次の属性が当てはまると思います。

  • 役職がつきはじめ「おごる」、「接待」が増えてくる
  • 家庭をもつ
  • 一度上げた生活水準を下げるとストレスが半端ない
  • すぐ体調を崩したり、様々なリスクで無理ができなくなる(肉体的にも精神的にも)

おそらく大体の社会人は当てはまると思います。
特に向き合うのに苦労するのは「生活水準」と「ストレス」です。

奨学金を借りている人はあるあるネタだと思いますが、大学生のころは「月2万円なら余裕っしょwwww」と思っていました。アホの極みです。
確かに「月2万円」程度であれば金額的に気にするような金額ではありません。

大学生は、基本的に自由かつ金欠で「ストレスがほとんどなく」、「生活水準が低い」こともあり、大学の授業をサボってやりたいことやったり1回に使用する金額が低かったりと、「2万円」という具体的な金額に対して「到達可能性が高くめったに2万円を費消しない」という謎の根拠で「月2万円」を余裕だと思ったのでしょう。過去の自分はそうでした。

しかし、社会人になって日が経つにつれ、行きたくもない飲み会や接待に参加し、理不尽な仕事を半ば強制的に任され、恋人や家族の大切な日にどうしても外せない仕事をしなければならない、など圧倒的に自由が減り家族・仕事中心に生活がシフトするため、どうしても生活水準を高める必要があります。

このように、比較的まだ自由なほうな社会人1・2年でライフプランを大雑把で良いので描いてみて、それを達成するために「今すべきこと」、「近いうちにしたいこと」を若いうちに具体的に定義して、その目標を達成しなくてもよいので近付こうと努力することが、特に精神衛生上重要だと思いました。




なるべく「働き初め」に繰上返済する

これは非常に難易度が高いですが、かなり重要なことです。「『若い』ことを最大限に利用する」に通づるところが多分にあります。現在、奨学金を借りている学生さんにもわかるよう具体的に数字を出してみます。

たとえば、

  • 借入金額:480万円(=月10万×12ヶ月×4年間)
  • 金利:1.000%
  • 借入期間:20年
  • 計算の都合上、「据置期間利息」は計算してません

で支払い計画を算定しました。

算定結果は

  • 返済総額:5,297,870円
  • 支払利息総額:497,870円

約50万円も余計に利息を払わなければなりません。
また、重要なことは「支払い初期は借入元金がほとんど減らない」ということです。

下の表は奨学金の貸与が完了すると同封されている割賦金内訳の表の一部です。
実際はA4の紙にびっしり4ページにわたり数字が書かれています。

回数 返済月額 元金分 利息分 返済後残高
1 22,074 18,074 4,000 4,781,926
2 22,074 18,090 3,984 4,763,836
3 22,074 18,105 3,969 4,745,731
〜中略〜
237 22,074 22,001 73 66,223
238 22,074 22,019 55 44,204
239 22,074 22,038 36 22,166
240 22,184 22,166 18 0

1回目の返済では4,000円も利息を払っています。返済月額に対して18%弱です。
投資で月利22%の運用はほとんどと言ってよいほどありえませんが、上記の例だと繰り上げ返済で月利22%の同じ投資効果を生むのに予定通り返済するのはもったいなすぎます。

私は、支払いが始まって半年経ったときにこのことに気づき、社会人1年〜2年目は結構無理をして繰り上げ返済し続けました。今となっては良かったなと思いますが、飲みや旅行も多く生活はラクではなかったです。

お金の知識をたくわえる

いわゆる金融知識ってやつです。例えば、ある程度まとまったお金があるとします。
「負債を減らす」か「投資する」か「貯蓄する」か「その他(旅行や自分のために消費する)」か、どれを選択しますか。この選択を上手にするために金融知識は必ず必要です。

金融知識について、私は学生だったときに習った金融論の「割引現在価値」という概念で例えていきます。
割引現在価値とは、例えば

目の前に100万円があります。今すぐ100万円を貰うか1年後に105万円で貰うかどちらか選択できます。あなたならどちらを選択しますか?
ただし、長期国債の利回りは年1%とする。

というシチュエーションがあるとします。あなたならどちらを選択しますか?
学問的な答えは「1年後に105万円で貰う」ほうが得なのですが、現実では必ずこれが正解でしょうか?

上記の例では、様々な前提条件を取っ払っての意思決定でした。
もう少し現実的なケースを考えてみると、働いていれば昇給や手当などで収入が増えたり(収益が増えるケース)、突然の怪我や病気などのリスクであったり(資産が減るケース)、車や家をローンで買ったり(負債が増えるケース)します。また、モノの価格(物価)という目線で見ると日々物価は上昇し続けています(いわゆるインフレ率)。

ここで「割引現在価値」の話に戻して、さらに現実的なケースを追加してもう一度問題を出します。

目の前に100万円があります。今すぐ100万円を貰うか1年後に105万円で貰うかどちらか選択できます。あなたならどちらを選択しますか?
ただし、年利1%の負債400万円、月20万円の収入があるがそのうち15万円は負債の返済以外で消費しなければならない。また、物価は年1%程度上昇する。さらに長期国債の利回りは年1%とする。

より複雑になったので、どちらを選択してよいか難しくなりした。
それでも「1年後に105万円で貰う」ほうが学問的には正しい選択となります。
しかし、現実では「今すぐ100万円を貰う」ほうを選択するかもしれません。

上記の割引現在価値を出したのは、「目の前に100万円があります」が額は違えど一般企業のボーナスと対比できる構図となっているからです。

すぐに100万円もらったときは、すべて貯蓄するとして最大で年1%の投資効果しかありません。下手をすると利息やインフレ率で損します。
しかし、「1年後に105万円で貰う」は年5%程度の運用することで、運用益5%-利率1%=4%で運用していることと、ほぼ同じ効果を生みます。

このように、金融知識の基礎がある程度備わっていれば、半分をリスクが多少あるが年5%程度+インフレ率で運用でき、残りの半分を負債返済に当てれば「確実な年1%の投資効果がある」と判断できます。

実際に株式投資や投資信託をやってみるとわかりますが、毎日のように売り買いしなければ年5%程度はリターンがあります。FXなどハイリスクなものでなければ大きく損することはないので、ある程度のまとまったお金があるときは全額を返済に当てず、負債を減らしつつ資産を増やしていくという選択肢も繰り上げ返済には必要になります。

つまり、「ふやす」ことと「損しない」ことを同時に考えるために金融知識は備えておいて損は全くありません。

まとめ

とにかく奨学金が完済できてホッとした。この一言に尽きます。
大学に行かなければ今の生活はあり得ませんでした。

お金と向き合うことは大変です。
当たり前のことですが収入は月1回なのに、出費は毎日ある。
だんだん次の日に疲れが取れなくなっていくし、出費だけはどんどん増えていく。
月1回しかない収入の窓口を増やすか、額を増やすか、はたまた出費を極限まで減らすか。
そのことを意識するだけで奨学金という借金との向き合い方が変わってくると思います。

今から1年後・3年後に自分が何をやっているかを大雑把でもいいので描いてみるだけでも、今やることや意識が変わります。
奨学金で苦しまないようにうまくリスクテイクして楽しい人生を過ごしたいですね。